森からきこえてきたこの連続的な音は
最初は何かわからなかった。
ずっとききたいと思っていたあの生き物だった。
何の音でしょう?
大体、頭の高さより上にいるが、
もう弱っているのか、こちらの一匹は
たまたま草むらに私から1mのところにいた。
近くで観察できた。
南大東島にいた時に知った「ダイトウヒメハルゼミ」の存在。
「セミなのに春に鳴く。」
え?
「海岸で鳴く。」
え?
「しかも樹ではなくて、草むらで鳴く。」
え?
「姫のように小さい。」
え?
どんな鳴き声なんだろう。。
探しにいったら
本当にしゃがんだ目線のところにいて、
ジ~~~~~ワ~ジ~~~~~ワ~ジ~~~~~ワ~と機械的な音で鳴く。
こちらも
そちらも
関西出身の私にとってはセミとはわからない。
でも一度きくと、もう忘れまい。
この不思議な音がこの辺りの人にとっては
聴きなじみのある音なんだそうな。
耳で旅する 初夏 の はじまり。