久々の電車時間。
私は□□ □□● □□ □□● と揺られながら色んなことをして過ごす時間がたまらなく好き。
そして関ヶ原に入って、一面銀世界となる。 見えたのは雪ツモル伊吹山。
到着したのは、近江八幡駅。
ご縁があって今年から近江八幡市の西の湖の音風景調査をやらさせてもらうことになりまして。
1年間 音を追っていきます。
その中で私なりに見つけた音、お聞きした音のお話など 「おとたまり日記」に綴っていきます。
どっぷりとフィールドに浸かるのは南大東島以来なので、たのしみでたのしみで。
今回は初西の湖。下見でぐるっと1周案内してもらいました。周囲8kmとけっこう大きいんですね。
立ち止まると、
ヨシ原で反響するとりたちのおしゃべりや、
ヨシ原の中からきこえてくる putiputiという水のようなとりの足音のような音 がきこえてきて・・・
その音の背景を知りたくなった。
風もなく、穏やかな湖面をながめながら、とりたちが遊ぶ・・・
落ち着いた気持ちになれた水辺の音風景。
すでにここで音調査をスタートしている学生さんとも出会い、
2日目朝、西の湖の水鳥観察会にいくことに。
hyo–i hyu–i と重ねて鳴くは中国北部樺太へ渡る ヒドリガモ
グアッ グアッ とマガモ
漁の竹の先に佇む大きなミサゴ
上をスーッと飛んでるはタカ
こうした生きものたちが 実は この 一枚の ↓ 中に あり。
とりたちが眠ったり、潜ったりする様子がほほえましくて。
「次はマイ双眼鏡をもってこよう。」そう思った。
そして、偶然なる出会い。
昨夜からおうわさにきいて、ぜひお会いしたいと思っていた奥田修三さんが目の前の席に!!
「この後、うちくるか?」ってことで、2人でおじゃますることに。
そこは自宅をこんな風に博物館化されていて、
昔ながらの古道具、漁の道具、ヨシ笛や、ヨシペン、西の湖に関する書物、
ご自分でパラグライダーに乗って撮った西の湖の上空写真、奥田さんが描いた数々の墨絵などなど
この部屋にもその奥の部屋にも横の部屋にも続いて展示されていて・・・
古いもの好きの私にとっては、とりこになる場所。
「これはお弁当箱?」
「そうや~一枚のアルミから自分でつくったんや!」
「えー!!」
「右と左両方ごはんつめて、もっていくんやで!」
などと驚くこととまらず、一通り紹介してもらい、
奥田さんがこれまで、何をやられてきたのか、夢中で奥田さんのお話に耳を傾けていたのでした。
奥田さんは元漁師であり、この博物館が懐石料理やだったので料理人でもあり、田圃もされ、戦争時代は徴兵で2年名古屋にきていたそう。
気がつけば時計の針は3と6を指していた。 お話に浸った4時間。
その真剣なまなざしで語る口ぶり、時折でる音の証言は
西の湖の音風景の一つだと わたしは 感じ、 またお話を聞かせてもらうことを約束して帰ってきたのでした。
奥田さん、ありがとうございました。
そして、これから通うことになる西の湖。
みなさま、どうぞ、よろしくお願いします。
次は、ヨシ刈りの音を聴きにいきます!